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検査と診断

検査と診断

当院ではまずはお子さんの様子や生活習慣など問診をしっかりとします。その後腹部の診察を行い、必要に応じて浣腸によって排便を促し便の状態を確認します。
腹痛を訴えている場合にはお腹のレントゲン検査が必要になることもあります。

治療

治療

治療の基本は、悪循環を断ち切り排便のリズムを取り戻すことです。
便秘症は日々の生活習慣を見直し、最終的にはお薬なしで自然と排便できるようにする必要があります。

便秘症のお子さまはうんちをすることは痛い、つらい思いをするものと刷り込まれていることが多いので、うんちをすることは気持ちの良いこと、すっきりすることと感じるように苦痛なくうんちが出来る状態を作ってあげる必要があります。

治療方法について、まずは便秘薬や浣腸で直腸に溜まった便を十分に排便させてその後も整腸剤などで便が溜まらないようにします。

浣腸

浣腸の主成分は「グリセリン」と「水」となっており、直腸にある便を浸透圧の力で柔らかくすると同時に便意が催されます。浣腸は便と一緒に薬剤も一緒に出るので副作用の少ない便秘薬です。

便秘薬

酸化マグネシウム(カマグ)やモビコールを処方しております。
酸化マグネシウム(カマグ)は昔から使用されている便秘薬で口から服用した後に腸内で効果を発揮します。腸内で浸透圧の働きにより腸管から腸内に水分が移動することによって便が柔らかくなるのと同時に便のかさが増えるので腸管運動を刺激し、便意を催す効果があります。
また、酸化マグネシウムは胃の中で胃酸と反応することで胃酸を押さえ胃を守る効果もあります。

そして、モビコールは2018年に日本で発売されたお薬で現在では便秘薬として主流になっております。こちらは粉薬を水に溶かして服用しますので、水以外にもオレンジジュースやリンゴジュース、お味噌汁などに混ぜて飲むことができますので特に小児の便秘でお困りの方へおすすめです。

整腸剤

整腸剤は、腸内環境を整えることを目的としており即効性はありませんが長期的な便秘の解消に効果があります。

便秘症の治療は体の排泄機能に関わる話なので、短期的ではなく長期的な治療を行う必要があります。目安としては、短くて6ヵ月、通常1~2年行います。早く服薬を終えることが望ましいですが、服薬を止めるとすぐに再発してしまう可能性がありますので徐々に薬の量を減らしながら様子を見ていきます。

生活習慣の改善

便秘症の治療は日常生活の改善が必要です。すぐに目に見える効果が出るものではありませんが、便秘の治療以外にお子さまの健康にとって良いことなので良い習慣を身に付けましょう。

生活習慣

  • 早寝早起きをして規則正しい生活をする。
  • バランスの取れた食事を3食きちんと摂り、決められた時間以外には間食を避けましょう。
  • 朝食後にトイレに行く習慣をつける。
  • 体を動かすことは腸の運動を活発にします。軽い運動でも良いのでなるべく体を動かしましょう。

食生活

お菓子などカロリー高いわりに便にならないものは極力控えてバランスの良い食事をしましょう。
特に食物繊維は、腸で吸収されず水分を含んで便の量を増やし、硬くなることを防止する効果があります。食物繊維を摂るのに適した食材は野菜(特に芋類や豆類)、果物、海藻などです。

のの字マッサージ

のの字マッサージ

赤ちゃんの便秘解消には「のの字マッサージ」を試してみてください。
赤ちゃんを仰向けに寝かせておへその下あたりから「の」の字を書くように手でおなかをさすってあげてください。

その他、赤ちゃんが便秘になりやすいのは、まだ歩けないことによる下半身の運動不足も原因なので、左右の足のひざ下部分を持ち片足ずつ、ゆっくりとお腹の方に近づけるように動かしてほぐしてあげましょう。

綿棒浣腸

赤ちゃんの排便を助けるために肛門を綿棒で刺激する方法があります。 綿棒にワセリンやベビーオイルなど滑りをよくするものを塗って、肛門から1cm~2cm程度挿入することで刺激します。肛門を傷めないようにやさしく行ってください。

トイレトレーニング

赤トレイトレーニングを行うことで排泄習慣をつけてあげることができます。

トイレトレーニング開始の目安

  • トイレまで自分で歩ける
  • ひとりで下着の上げ下げができる
  • 便座やおまるにしっかりした姿勢で座っていられる
  • おしっこの間隔が2時間以上空く
  • 人のマネをしたがる

ただし、無理なトイレトレーニングや怒ったりすると子どもはトイレですることがイヤになり我慢してしまい便秘の原因になったり、便秘を悪化させてしまう可能性があります。
うんちが出なくてもある程度座っていることができたら褒めてあげることが大切です。

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